楽天市場が始めた新しいSKUプロジェクトは、EC担当者にとって大きな変化をもたらします。このプロジェクトの主な点は、商品をSKU(在庫管理単位)で管理し、表示することです。これまでの商品ページごとの表示からSKUごとの表示への変更により、商品の種類や柔軟性が増し、顧客の買い物体験が向上することを目指しています。
この変更によって、楽天市場での商品の見せ方が大きく変わります。たとえば、サイズや色が異なる商品が一つのページに表示されるようになり、顧客は比較しやすくなります。これは、EC担当者が商品の魅力をより効果的に伝えるチャンスを得ると同時に、商品管理がより効率的になる変更です。
この記事を読むことで、楽天のSKUプロジェクトを理解し、SKUを活用した商品の見せ方におけるノウハウを手に入れることができます。ユーザーへ商品を探しやすくすることで転換率が上がり、結果的に売上を上げることができます。
SKUの統合をしないから、自分たちには関係ないと思っていませんか?移行後6ヶ月以内の必須対応事項
SKUの統合しなくても、マストで対応しなければならない設定がございます。
楽天市場のSKUプロジェクトにおける必須対応項目は、【移行後180日以内に完了】する必要があります。
必須対応事項
①必須商品属性の入力
各ジャンルに必要な基本情報(例:ブランド名、カラー、メーカー型番)などの入力。
SKU移行後の最初の180日間は、必須商品属性を入力しなくても商品の登録や更新が可能です。しかし、移行日から180日が経過した後は、商品を登録・更新するためには必須商品属性の入力が必要になります。
移行後180日以内に入力が完了しなかった際の店舗への影響
期限が過ぎても販売は続けられますが、必須商品属性が登録されていない場合、商品ページの表示には影響がないものの、商品情報の更新ができなくなります。そのため、価格や在庫の更新を行う際には、必須商品属性の登録が必要となります。
変更後の商品ページ・楽天市場サーチ
商品ページ
RMSで登録した商品属性は商品ページ上の「商品仕様」セクションに表示されます。
店舗は商品仕様に自由に追記できる欄を利用ができ、スマートフォンとPCの商品ページでは、商品属性が異なる方法で表示されます。
楽天市場サーチ
SKU移行後、店舗は特定の条件を満たすことで商品表示をSKUに合わせて最適化できます。SKU移行をしていない場合、「ラベル表示」と「単価表示」は利用できません。また、移行後は商品属性の登録など、表示を変更するための追加の条件が必要です。
例)バリエーションラベル
例)「容量」「本数」
例)単価の表示
②カタログIDの入力
これまでカタログIDが不要だった「セット商品」や「項目選択肢別在庫」商品も、プロジェクト移行後はカタログIDの入力が必要です。セット商品は各SKUに、項目選択肢別在庫商品は6ヶ月以内にカタログIDを入力する必要があります。
カタログIDの登録効果
商品価格ナビページへの商品掲載
カタログIDを登録すると、商品が商品価格ナビページに表示され、ユーザーは商品価格ナビを使って商品を検索できます。また、商品価格ナビに表示されることで、Google Shoppingなど外部のサイトからのユーザーが増える可能性があります。
(商品価格ナビは、同じ製品をまとめて表示することで検索をしやすくした型番サイトです。)
タグの自動付与
楽天では、店舗が登録したカタログIDを基に、楽天が持っている製品仕様情報を自動的にタグとして付与しています。これにより、タグが付与された商品は、ユーザーが楽天市場の絞り込み機能を使って検索した場合に表示されます。一方、タグがない商品は絞り込み機能を使用するユーザーには表示されず、商品の露出が制限される可能性があります。詳細についてはこちらをご覧ください。
カタログIDの登録ルール
・ジャンルにかかわらず、全商品登録必須。
・カタログIDがないサービス品や、1つの商品に複数のカタログIDがあるセット商品、または項目ごとに在庫を管理できる商品などの場合、代わりに「カタログIDなしの理由(※)」を選択してください。 ※「カタログIDなしの理由」には5つの選択肢があります。
- セット商品
- サービス商品
- 店舗オリジナル商品
- 項目選択肢別在庫
- 製品コードなし
③SKU画像のガイドライン遵守
SKUごとの画像は新ガイドラインに従って登録する必要があります。
SKU画像のユーザーからの見え方
商品ページ
楽天サーチでの見え方
SKU画像の商品画像ガイドライン
SKUごとの画像も楽天サーチなどで表示されるようになりますので、以前の商品画像と同じガイドラインに従う必要があります。
ただし、ガイドラインの適用時期は、SKUに移行した後、店舗ごとに設定される準備期間の終了後です。また、SKU画像の設定は任意の項目であり、SKU画像がなくても商品を登録・販売することができます。
SKUを活用した売上UP戦略方法
以下の内容は自由に選択できますが、実施すればSKUを効果的に活用して販売方法を向上させ、売上を増やす可能性が高まりますのでご紹介いたします。
①SKUまとめに期待される効果
「SKUをまとめる」とは、1つの商品ページで異なるSKUを複数販売する方法です。特にSKU移行後、異なる価格のSKUを同じページに表示でき、多彩なバリエーションを提供できます。SKUをまとめることには多くの利点があり、SKUを結集した商品ページの作成をおすすめします。
メリット1:1ページで多様なバリエーションをユーザーに提示できること。
・関連するSKUを1つの商品ページに表示することで、ユーザーは容易に関連SKUを比較できます。
・ユーザーは広範なバリエーションを1つのページで発見できます。
メリット2:売上と商品レビューを集約
複数のバリエーションの売上と商品レビューを1つのページにまとめることで、ページの魅力が向上し、ポジティブな影響が期待できます。
②任意商品属性の登録
商品属性任意項目は、ジャンルごとに定義されており、特にジャンル固有の情報が含まれています。これらの情報を登録することは任意ですが、ジャンル特有のニーズに応えるために推奨されます。
任意項目には、ナビゲーション用と商品ページ用の2つの種類があります。ナビゲーション用の項目は、ユーザーが商品を見つけやすくするために重要であり、積極的な入力が推奨されています。
任意項目の詳細情報は商品属性定義書で確認でき、ジャンルごとに異なります。これらの情報を登録することで、楽天サーチや商品ページ上で購入者が商品を見つけやすくなり、商品情報の豊富さが検索上での表示や機能にも活用されます。
要するに、商品属性任意項目を登録することで、ユーザーが商品を見つけやすくし、購買判断をサポートする効果が期待できるということです。
③SKU画像の登録
SKU画像をアップロードすると、それぞれのSKUに対してサーチや商品ページで表示でき、SKU単位でアピールできるようになります。
SKUごとの画像も楽天サーチなどで表示されるようになりますので、以前の商品画像と同じガイドラインに従う必要があります。
ただし、ガイドラインの適用時期は、SKUに移行した後、店舗ごとに設定される準備期間の終了後です。また、SKU画像の設定は任意の項目であり、SKU画像がなくても商品を登録・販売することができます。
SKU移行対応、スポットの作業代行承ります
楽天市場のSKUプロジェクトは、EC担当者にとって多くのメリットをもたらします。最大のメリットは、商品の多様性と顧客体験の向上です。SKU単位での商品管理により、顧客は同一商品の異なるバリエーションを一つのページで比較できるようになり、購入選択が容易になります。これは、顧客満足度の向上とともに、コンバージョン率の増加に直結します。
しかし、このプロジェクトにはいくつかの課題も存在します。最も顕著なのは、移行に伴う初期の手間と時間です。商品情報の再編成やSKUの詳細な設定は、短期的には作業負担を増加させる可能性があります。また、新しいシステムへの適応には、EC担当者の継続的な学習と調整が必要です。
移行後の対応は非常に重要で、半年後には必須となりますので、期限までに必ず対策を取る必要があります。半年という期間はあっという間に過ぎるため、以下のような状況に当てはまる場合、ぜひお問い合わせください。
・具体的な対策方法が不明瞭で困っている場合
・必要な作業が分かっているが、人手が不足している場合
・対応する時間がない場合
ベイクロスマーケティングは楽天SKUプロジェクトに関する効果的な対策や代行を承ります!楽天の使いやすさ向上とユーザーの増加に貢献するため、分からないことがあっても、先延ばしにせずに余裕をもって対策を進めましょう。お気軽にお問い合わせください。
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