楽天市場での販促において「メルマガ配信」は、日々の運営業務に追われて「やらなきゃとは思いつつ、手が回らない…」という声をよく耳にします。そもそもメルマガに「自動配信」機能があること自体を知らなかったという担当者も少なくありません。
本記事では、楽天RMSで使える「メルマガ配信(自動)」の基本から、どんな活用方法があるのか、初心者向けにわかりやすく解説します。
セグメント配信で効率よくお客さまにアプローチしたい方や、手間をかけずに販促を継続したい方は、ぜひ参考にしてください。
1. 楽天運営者が抱える「メルマガの悩み」とは?
楽天市場での店舗運営をしていると、受注処理や商品登録、レビュー対応や広告出稿など、どうしても日々の業務に追われてしまいます。そんな中で、先述したように「メルマガを配信したいけれど、そこまで手が回らない」と感じている担当者はとても多いです。
また、実際にメルマガを配信してみたものの「思ったより開封率が低い」「売上につながらず、効果がない」と感じてしまい、継続的な配信をやめてしまうケースもあります。結果的に、売上につながる他の施策を優先するため、メルマガの実施が後回しになってしまうのが現状です。
2. メルマガ配信(自動)ってなに?どう使えるの?
楽天市場のRMSには、「メルマガ配信(自動)」という便利な機能が搭載されています。
これは、あらかじめ作成した原稿(件名、本文)を設定したセグメントへ、自動でメールを配信してくれる仕組みです。
例えば、「新規購読者」や「購入から90日以内の顧客」など、特定の条件を満たすユーザーに対して、設定した内容のメールを自動で配信できます。
このように、特定のユーザーをターゲットにしたセグメント配信が可能になるのが大きな特徴です。
また、手動配信との大きな違いは、配信作業に毎回時間を取られない点にあります。
一度設定すれば、あとはシステムが自動的に動いてくれるため、他の業務に集中することができます。
ただし、シーズナル商品や在庫がなくなりやすい商品の場合は注意が必要です。自動配信の内容によっては、配信時にすでに在庫切れになっている可能性があり、ユーザーに不満を与えるリスクがあります。
そのため、自動配信の内容は、都度の修正が発生しにくい構成にすることが大切です。例えば、「新商品」として紹介すると、商品が入れ替わるたびにメンテナンスが必要になるため、そうした表現は極力避けた方がよいでしょう。また、価格を記載すると値下げや価格変更のたびに修正が必要になるため、あえて記載しないといった工夫も有効です。
3. どんな配信ができる?セグメントとシナリオ例
楽天のメルマガ配信(自動)では、RMS内の顧客データを活用して、細かな条件を指定しセグメント配信が可能です。楽天内ではこのセグメントの種類をキャンペーンと呼び、4つ種類があります。
ウェルカムキャンペーン
自店舗のメルマガを新しく購読したユーザーに、自動でメールを送ることができます。例えば、「レビューのお願い」「よく一緒に購入されている商品の紹介」など、購入直後のエンゲージメント強化に活用できます。

購入キャンペーン
自店舗のメルマガ購読者のうち、過去90日以内に商品を購入したユーザーに対し、自動でメールを送信できます。購入者への再アプローチにより、リピート購入を促すことが可能です。

楽天市場カテゴリ閲覧キャンペーン
設定した楽天市場内の特定カテゴリを、自店舗のメルマガ購読者が閲覧すると、自動でメールを配信できます。例えば、「スポーツウェア」を設定すると、楽天市場で関連商品を見たユーザーに、自店舗の商品を紹介可能です。閲覧履歴を活用し、関心のある商品をおすすめできます。
(5つのカテゴリまで設定できます。)

休眠購読者キャンペーン
自店舗のメルマガ購読者のうち、過去90日以内にページを閲覧したものの、購入に至っていないユーザーに対し、自動でメールを配信できます。長期間購入のない購読者にアプローチし、再来訪を促すことが可能です。
こうしたキャンペーンは、RMS上でクリック操作で簡単に設定できます。
複雑なマーケティングツールを導入しなくても、楽天内で完結できるのは大きなメリットです。

4. ROASが高い理由と“やらないともったいない”理由
楽天市場のメルマガ配信(自動)は、他の販促手段と比べてもROAS(広告費用対効果)が高くなりやすい施策です。その理由は、2つのポイントに集約されます。
クリック課金だから、無駄なコストがかからない
ユーザーが実際にメール内のリンクをクリックした場合のみ課金されます。1クリック50円(税抜)です。
通常のメルマガは、開封やクリック数に関わらず、配信数に応じた課金のため、メルマガ配信(自動)のほうが、関心が高い“見込み顧客”だけに広告費をかけることが可能です。
配信対象が絞られているから反応率が高い
メルマガ配信(自動)は、1つ前のセクションで解説した通り、RMSの顧客データをもとにセグメント配信ができるため、「楽天市場カテゴリ閲覧キャンペーン」でカテゴリを絞ることで、確度の高いアプローチが可能です。
手動配信のメルマガや外部へのエクスパンション広告よりも、コストが抑えられ、反応率が高いというのが特徴です。
5. まとめ:今すぐ始めよう!メルマガ配信(自動)のススメ
楽天市場のメルマガ自動配信は、少ない手間で効果の高い施策です。一度設定しておけば、ユーザーごとの行動や状態に応じたメッセージを、的確なタイミングで届けることができます。
「時間がない」「手が回らない」「効果が見えにくい」
そんな理由でメルマガを後回しにしていた方にこそ、実施してみてはいかがでしょうか。
キャプテンECは楽天運用の教育ツールとしても活用されています!
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