楽天市場を運営している中で、何から手を付けていいかわからない。という悩みをよく聞きます。楽天市場では月に2度大きなイベントがあり、イベント対応に追われていて、結果的にイベントでしか商品が売れない状態になっている店舗が多く見られます。
イベント時に売上を作ることはとても大切です。モール出店での旨味の部分ともいえる期間です。自然と顧客が店舗にやってくる大切なタイミングなので、イベント対応に力を入れることは間違いではありません。
ですが、イベントの際にさらなる売上を作るためにも、そしてイベント期間外でも売上を作っていくうえでも、商品情報の拡充など、ページのテコ入れ作業は、店舗運営をしていく中で大切な作業と言えます。
そんな時に「商品数が多くて、イベント対応と同時に商品ページをメンテナンスしていくのは難しい」と思っている店舗が多いようです。
今回は、効率的に商品拡充を進めていくための、ノウハウをまとめます。
何から手を付けていいかわからない店舗必見。優先度とは
商品ページなど、情報を追加したほうがいいことはわかっているが、なかなか手が回らないという店舗が多いです。楽天市場で商品を販売するにあたり、商品点数が多いほど売上が伸びていくのも事実です。つまり、商品数が多ければ多いほど、なかなか個別メンテナンスまで手が回らないという悩みが出てきます。
そこで1番大切なのは、すべてに手をかけなくても良いということです。優先度をつけて対応するだけで良いです。
優先度のつけ方は、売上分析から決めていきましょう。
優先度をつけるに必要な、ABC分析
売上分析と聞くと、ちょっと小難しく聞こえるかもしれませんが、店舗運営をする中でとても大切なことです。今回は売上分析の手法の中でも、基礎的な「ABC分析」についてお伝えします。
そもそも、自店舗で何が売れているのかしっかり把握していますか?1番売れているのは●●と即答できる店長は多いでしょう。では、その商品は売上の何%を占めていますか?というと、少し回答までに時間がかかってしまうと思います。
売上を作っている商品の比率というのをしっかりと把握しておくことが、売上分析では大切になってきます。
売上比率の出し方をまとめます。
売上個数、売上金額、粗利額など、指標にすべき項目はありますが、今回は簡単に個数で考え方をまとめます。
1.売上個数を確認する。
まずは売れている順を確認します。販売数の合計をだしていきます。
(売上金額で計算する場合も、同様です。一番売上額が高い順に並べていきます。)
合計が出たら次は、構成比を確認します。
2.構成比を出す。
合計個数(合計金額)のうち、どのくらいの売上を担っているのかを確認しましょう。
3.累積比率を確認する。
構成比がでてきたら、構成比を累積計算しなおします。
4.グループ分けをする。
Aグループ:累積売上割合7割までの商品
Bグループ:7割~9割の商品
Cグループ:9割~10割の商品
事業によっては、売上個数が多くても単価が安い商品などもあると思いますので、
売上金額で計算したり、粗利が多くとれる商品で計算したり、調整が必要です。
これをもとにグラフ化してみましょう。
このようにグループ化することで、売上の7割をしめている商品(主力商品)が一目瞭然になりました。このAグループからまず手を入れることが大切になります。
売れない商品を売れるようにするより、売れている商品をもっと売れるようにする方が手間も労力も少なく済みます。
まとめ
どの商品ページから手をつけていいか迷う場合は、まずABC分析で主力商品を洗い出します。まずはAグループに絞って、手を入れていきます。店舗運営をするうえで、特集ページを組んだり、メルマガで紹介したり、導線を強化していくのもAグループ商品のものを入れていくことも大切です。ABC分析をすることで、手をかける順番を知るだけでなく、同時に販売の戦略も立てやすくなります。
店舗内で、目玉商品として打ち出す商品などは、Aグループを優先におこない、商品ページ拡充、導線拡充をおこなっていきましょう。そして、Aグループへの対応が終わったら、次はBグループへと手を入れていくように、売上見込める商品から優先づけて作業します。
ただ、楽天市場の場合は、実店舗の運営と違い、なかなかお店で手にはいらないものをネットで探している顧客もいるため、ニッチ商品であっても掲載は必要です。つまりCグループも大切です。
商品ページ1つ1つを作ることができないとしても、Cグループの商品を求めている顧客はしっかりいることを忘れず、手がかけられない場合は導線だけでも強化しておくといいでしょう。
欲しい人にしっかり商品が届くようにすることも、売上を上げていく上ではとても大切です。
売上づくりは、根拠に戻づいた売上分析によって、効率よく取り組む必要があります。
特に楽天市場の運用では、イベント対応が最優先となるため、なかなか細かいテコ入れができない店舗も多いと思います。そんなときは、ABC分析を利用して、優先度をつけながら作業をすすめていくのが良いでしょう。
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