データ分析の航海術

店舗カルテってどう活用するの? 楽天市場のデータ分析方法

楽天市場でのデータ分析、店舗運営者の皆さんはどうされていますか?
楽天市場は分析に必要な数字を取得するのが難しく、分析しづらいモール型ECサイトといわれています。

しかし、取得できるデータは少ないものの、楽天市場のRMSには「店舗カルテ」というメニューが用意されています。
店舗カルテのデータを上手く使うことで、改善案や施策案のヒントにすることができます。

今回は、楽天市場の店舗カルテを使った施策の立案方法についてご紹介します。

楽天市場の「店舗カルテ」メニューとは?

楽天市場のRMSには「データ分析」という項目があり、店舗カルテはこの分析メニューのうちのひとつです。
店舗カルテは下記の手順で確認することができます。

◆STEP1
運営店舗のRMSにログイン後、左メニューからデータ分析を選び、「2 店舗カルテ」を選択します。

店舗カルテの上手な使い方

 

◆STEP2
コンテンツエリアに表示される「店舗カルテ」を開きます。

店舗カルテの上手な使い方
 

店舗カルテで確認できるデータ

楽天市場の店舗カルテでは、売上の方程式【売上=アクセス人数×転換率×客単価】という公式に沿って数字を確認できるようになっています。
ワンクリックで前月のデータも閲覧できるので、データを比較しながら売上戦略を立てることも可能です。

店舗カルテの上手な使い方
 

店舗カルテの数字からどのような施策のヒントを得られるのか、例を挙げながら説明していきます。

売上実績・売上件数で状況を把握する

楽天市場での売上金額や売上件数について、日別で確認することができます。
期間を指定して確認したり、前年度と比較して確認したりすることも可能です。

特に楽天市場で開催される「楽天スーパーSALE」や「楽天お買い物マラソン」などのイベント時には、必ず売上金額・売上件数の動向を確認しましょう。
実施した施策によってどのように売上が変化したのかを追うことで、次回以降のイベント時にも売上を作りやすくなります。
 

楽天市場のイベントでは、開始日・終了日に売上を伸ばしやすいと言われています。
開始日はイベント前に買い控えをしていたユーザーが集まりやすく、終了日は駆け込みでの購入が多くなるためです。

また、0・5の付く日は楽天市場負担でのポイントアップ施策が行われるため、そこにも売上が集中しやすくなります。

開始日や終了日、0・5の付く日だけに売上が集中し、イベントの中日には売上が下がってしまうという店舗も少なくありません。
楽天市場のイベント期間中にどのように売上が推移するのか、店舗運営者は必ず店舗カルテで確認し、自店舗の売上状況を把握しておきましょう。
 

楽天市場で売上を平準化するためには

出荷作業や顧客対応のことを考えると、日別の売上はできるだけ平準化したいところです。

楽天市場で売上を平準化するためには、売上が落ち込むタイミングで店舗内イベントを開催するというのが有効です。
例えば曜日限定でポイントアップ施策を行ったり、値引きを行ったり、クーポンを発行したりすることで、ユーザーにその日に買う理由を与えることができます。

また、楽天市場のイベント期間外の売上が伸びないという場合には、イベント期間以外で店舗独自のキャンペーンを行うというのもいいでしょう。
意図的に、売上を作る日を決めて施策を実行することで、売上の落ち込みをカバーすることが可能です。
 

まずは店舗カルテで日別の売上分析を行い、自店舗が持っている課題を探してみてください。
楽天市場側で急遽施策が追加されることもあるので、最新情報も必ずチェックするようにしましょう。

アクセス人数・転換率・客単価の分析で運用課題を明確にする

「日別の売上推移は確認したが、具体的な施策の立て方がわからない…。」
そのような場合は、売上の方程式に立ち返りましょう!

RMSの店舗カルテでは、アクセス人数・転換率・客単価という3つの指標で分析することが可能です。
自店舗が抱える課題はこの3つのどこにあるのか、まずはそこから考えてみてください。
 

アクセス人数アップのための施策

アクセス人数を確認して「先月よりも減っている」「イベント期間中にも関わらずあまり増えていない」などの問題があった場合、アクセス人数アップ(集客)施策を検討する必要があります。
例えばイベント時にアクセス人数が減っていた場合、まずは下記を確認してみてください。

1:楽天市場内で商品を検索する

イベントに合わせて他店舗が値下げを行っていた場合、その店舗にユーザーが流れている可能性があります。
商品名や対策キーワードで検索し、同一商品・類似商品を販売する競合他店の情報を調査してみてください。

2:RPP広告の表示を確認する

楽天市場のイベントに合わせて、競合他店がRPP広告のCPC単価を上げている可能性があります。
表示させたい対策キーワードに対して、自店舗のRPP広告が表示されているかチェックしてみてください。
もし自店舗の広告が表示されていなかった場合、単価調整を行う必要があります。

RPP広告が表示されているのにアクセス人数が伸び悩んでいる場合、商品の魅力を十分に伝えられていないのかもしれません。
広告をより効率的に運用するために、商品名のつけ方やキャッチコピーの見直し、商品画像の精査を行いましょう。

無料でできるアクセス人数アップ施策

楽天市場でアクセス人数を増やすための施策は、有料広告だけではありません。
例えば既存顧客へのメルマガ配信は、無料でアクセス人数アップに繋げることができる施策です。
その他、商品ページ内でのキーワード対策など、無料でできる範囲でも改善ポイントがないか、確認してみてください。
 

転換率アップのための施策

転換率とは【売上件数÷アクセス人数(人)】のことです。

ユーザーがページを見に来てくれたということは、商品に興味をもってもらえたということです。
それなのに転換率が上がらない、または下がってしまったという場合は、ページを見ただけではユーザーが購入を決めきれない状態なのかもしれません。

転換率に課題を抱えている場合、下記について見直しをしてみてください。

1:コンテンツを見直す

楽天市場の商品ページ内に必要な情報が載っているか確認しましょう。
例えば家具などの商材を扱う店舗の場合、詳細なサイズを記載するだけでも転換率は変わってきます。
楽天ユーザーは、情報が足りないページより、知りたい情報がしっかり記載されているページで買い物をするためです。

コンテンツの見直しというと画像制作というイメージがありますが、転換率の改善を図るのであれば、テキストを見直すことも重要です。
「フォントサイズや色でメリハリをつけて見やすくする」「必要な情報をしっかり記載する」というだけでも、ページの印象は変わってきます。

また、商品の裏面写真を追加したり、商品のアップ写真によって質感や細部の仕様を見せるというのも有効です。
作りこまれた画像の方がユーザーに響きやすいというのは確かですが、写真を数枚追加するだけでも、ユーザーにとっては安心感につながることがあります。

客単価アップのための施策

客単価とは、1注文あたりの購入金額のことで、【店舗全体の売上÷売上件数】で計算できます。

楽天市場の客単価アップを目指すなら、まずは商品の売上分析を行いましょう。
運営店舗ではどのような商品が売れているのか、また、複数購入されている商品がないかといった点を確認します。

複数購入されることが多い商品であれば、数量違いのセット商品を登録することで客単価アップを図ります。
また、同時に購入されることが多い商品の組み合わせがあれば、セット商品として販売してみてください。

その他、売れている商品と一緒に使ってほしい商品などがあれば、セット商品にしてみるのも有効です。
「なぜ一緒に使ったほうがいいのか」という説明コンテンツを入れることで、セットでの購入を促進します。

楽天市場では、上位商品への誘導(アップセル)や、他商品との合わせ買い(クロスセル)を提案しづらいと言われています。
実店舗と違いページ遷移が必要なので、「別商品」をカートに入れてもらうのはなかなか難しいのです。
セット商品を用意することで、ページ遷移の手間をなくし、より簡単にまとめ買いをできるようにすることが大切です。

セット商品を販売するメリット

セット商品を用意することは、購入の手間を省くという以外にもメリットがあります。

例えば化粧水のように、毎月1本購入してもらうような商品を販売している場合、毎月送料がかかってしまいます。
これを2本セットにして2ヶ月に1回のお届けとするだけで、1配送分の送料や梱包資材、発送作業にかかる手間も削減することができます。

この浮いた送料分を値引き還元すれば、ユーザーにとってより購入しやすくなります。
セット商品は、ユーザー側・店舗側双方にメリットが生まれる施策です。

その他の指標

RMSの店舗カルテでは、新規/リピーターの割合や売れ筋商品、参照元も確認できます。

新規/リピーターの割合

リピート率は、売上を伸ばすために欠かせない重要な要素です。
もし新規ユーザーの割合が圧倒的に多いようであれば、リピーター育成施策を検討してみてください。
リピーター=お店のファンを育成しLTVを向上させることができれば、楽天市場での売上のベースアップにつながります。

リピート率アップのためには、楽天市場のメルマガや同梱物を有効活用しましょう。
リピーターだけが使えるクーポンを配布したり、楽天市場のイベントに合わせたお得な情報を提供したりするなど、繰り返しお店で購入いただけるサービスを提案することが大切です。
 

売れ筋商品

売れている商品のページ=アクセスを集めやすいページということになります。
そこで、売れ筋商品の詳細ページには、注力したい商品や特集ページへの導線を設置するようにしてください。
アクセスされているページに導線を貼ることで、楽天市場内での検索では見つけてもらえなかった商品を紹介できる可能性が高まります。

特に商品の発売やリニューアルを行った際には、売れ筋商品のページに導線を貼るようにしましょう。
新商品は売上実績が低いため、楽天市場での検索結果画面で上位に表示させることは簡単ではありません。
売れ筋商品のページに導線を設置するとで、新しい商品がユーザーの目に留まりやすくなります。
 

参照元

参照元についても確認しておきましょう。
楽天ユーザーは基本的に楽天市場内で商品を探して購入しますが、もしも楽天市場外からのアクセスが多いようであれば、楽天市場以外のメディアやブログで商品が紹介されている可能性があります。

楽天市場外からのアクセスが多い場合、自社ECサイトや他のモール型ECサイトでの開店を検討してみてもいいかもしれません。
自社ECサイトのデメリットとして「集客の難しさ」が挙げられますが、もし楽天市場外から集客できているようであれば、十分に集客できる可能性が高くなります。

まとめ

情報は武器であり、情報をもとに施策立案・実行・検証・改善を繰り返すことで売上が作られます。
「忙しいから分析する時間がない」という店舗運営者も多いと思いますが、
忙しいからこそ「効率よく」売上を作っていくことが重要となりますので店舗運用の1つとして行うようにしましょう。

楽天市場の店舗カルテの数字と向き合い、売上アップを目指しましょう。