楽天市場での運用でお悩みの方に、売上アップのヒントをご紹介いたします。

売上アップのために意識すべき数値があります。
それが売上の方程式に挙げられている「アクセス人数」、「転換率」、「客単価」、そして「リピート率」になります。
これは、楽天市場に限らず自社ECサイトの運用でも役立つ方法になります。

売上方程式
売上=アクセス人数×転換率×客単価×リピート率

 

この数値を基に根拠ある運用をしていかないと、工数はかけたのに、結果がついてきません。
どの数値も売上改善に欠かせない軸になりますが、今回は客単価についてお伝えいたします。

客単価とは何か?

客単価は【1人が1度の購入でいくら購入したのか】になります。
1人あたりの購入額が増えていけば、売上も増えていくという計算になります。
とても大切な指標になります。

 

客単価の計算式
客単価=売上÷客数

 

楽天市場という大きなショッピングモールの中には、多くの商品が販売されています。
そして「おまとめ購入」という機能が楽天市場には存在します。

複数ショップ(最大5ショップまで)のカートを一括で購入することが可能です。
これによりお客様は買い回りが楽になりました。

例)
茶碗はA店、箸はB店、コップはC店で商品を選定したものを、一括購入可能です。
(※同梱ではなく、一括購入なのでそれぞれから商品は届きます)

お客様側から見た際に買い回りの手間が減っています。
ですが、店側から見た場合、茶碗も箸もコップもすべて取り扱っていたらいろんなお店で買わず、できたら全てを自店舗で買っていただきたいと思うはずです。

1人にできるだけ、自店舗でまとめて商品を購入していただく施策。
これが、客単価改の施策運用というわけです。

1人が1000円しか購入していなかった店舗で、もし1人が2000円購入するように変わったら?
1人あたりは小額ですが、店舗全体の売上でみた時に大きく変わってきます。

 

同条件で客単価だけが改善した場合

月間3,000PV・転換率7%・客単価が1,000円のECサイト

3,000 × 7% × 1,000 = 210,000円

客単価2,000円への引き上げに成功した場合、
3,000 × 7% × 2,000 = 420,000円

それでは、売上を伸ばす運用ヒント。
お客様に【合わせ買いを促す施策】の「クロスセル」と、【上位商品をおすすめする施策】の「アップセル」について、ご紹介していきます。

クロスセルとその施策例

クロスセルとは、購入検討している商品に追加して、別の商品も合わせて購入してもらう、【合わせ買い施策】になります。
普段の生活でも、飲食店でフード類を頼んだ際に「ご一緒に、お飲み物はいかがですか?」と聞かれることもあると思います。
これがクロスセルになります。

実店舗であれば、お客様が注文した商品に対して判断し、声をかけることができます。
しかしインターネット注文ですと、これができません。
楽天市場の運用でできる、クロスセル施策はどう行えばいいのでしょう?
一例をご紹介します。

クロスセル施策:

購入者が購入前に目にする場所に下記の施策を行います。

・興味がありそうな商品をレコメンドする
・セットで使うことが多い商品をレコメンドする
・他のお客様が合わせて購入していることが多い実績を基に、商品をレコメンドする

POINT
コンビニやスーパーでもレジの近くに、細々とした商品が置かれていますね。
レジの近くにあると「ついで」で手にとってもらいやすいので、レジ付近に置かれています。

楽天市場でも同じです。レコメンドを設置する際は、カート近くに設置する方が良いでしょう。

 

上記の他、楽天市場では「組み合わせ販売設定」もできます。

 

 

合わせ買いを促すには、一緒に買っておいた方がいいかもな!と思わせる
商品との親和性などが大事です。しっかり見極めて、レコメンドしていきましょう。

アップセルとその施策例

アップセルは、購入検討している商品よりも、より上位のものをおすすめする施策です。
性能がUPする分、お値段もUPします。
ただ、必要だと納得できる性能を紹介できれば、「購入するか」「購入しないか」の迷いではなく…
「Aを買うか」「A´を買うか」の迷いになっています。
この思考の切り替えにもっていけたら、購入のハードルを越えているので、うまい施策を打てると転換率の向上にもつながります。

上位商品とは?という方のために、少し具体例をあげてご説明します。

例:ティッシュ
かさばるティッシュを通販で買おうとしている=1箱ではなくある程度、量を買おうとしている人がいたとします。
この人はなぜ、大量にティッシュが欲しいのでしょうか?
例えば、花粉症で使用頻度が上がる前に購入しておこうとしているならば…

現在検討している通常ティッシュのページに、
→鼻が痛くならない。ヒリヒリしにくいティッシュと紹介した商品をレコメンドしてみるということです。
通常のティッシュよりも、高い商品ですが「大量に利用する」その人の未来に、
「お役立ち」な情報や未来が見いだせれば高くても、潤ったティッシュを買ってくれると思いませんか?

さらに、レコメンド施策の例をご紹介しましょう。

例:折り畳み傘
一般的な折り畳み傘のページを見に来たお客様がいて、カート近くまでページを見て吟味中です。
折り畳み傘ですが、「持ち運び」を想定した傘であることが想像できます。
この傘を求める人は、どんな人でしょうか?

●お客様の気持ち:持ち運びができる傘を買いたい

現在見ている一般的な折り畳み傘のページに、ちょっとお値段が高くなりますが

・「オフィスバッグでもかさばらない、コンパクトサイズ傘」のレコメンドがあったらどうでしょうか?
・「重たい傘とサヨナラ!超軽量折り畳み傘」のレコメンドがあったらどうでしょうか?

小さいことが「お役立ち」なのか、軽いことが「お役立ち」なのか?
どちらも検討要素にあがるのではないでしょうか?

●お客様の気持ち:壊れてしまって買いなおしたい
一般的な折り畳み傘のページに、ちょっとお値段が高くなりますが

・「台風でも安心!頑丈折り畳み傘」のレコメンドがあったらどうでしょうか?

何度も壊れてしまって、そのたびに買いなおしをするのは誰でも嫌ですよね。
なので、壊れにくい傘があれば「お役立ち」になり、これも1つの検討商品になるのではないでしょうか?

このように、アップセル用のレコメンドには、商品が高い理由があり、それがお客様にとって「お役立ち」であればあるほど、成功します。
なぜその商品が欲しいか?お客様の気持ちにたって、よく考えてレコメンド商品を選定してみましょう。

まとめ

楽天運用で役立つ<客単価を上げる施策>の、クロスセルとアップセルの施策についてご説明しましたが
どちらも大切なのは「お客様のメリット」です。
良い商品をご提案できれば、顧客満足度にもつながり客単価を上げながら、店舗のファンをつくることも可能です。
つまりリピーター獲得のチャンスでもあります。

店舗側が「在庫処分したい」から「一緒に買ってほしい」という願いから作った押し付けレコメンドは良い結果にはつながりません。
お客様のメリットを意識して施策しましょう。

今回施策例をいくつかあげましたが、ほかにもアップセル用に上位商品にはおまけをつけるなどのオファー施策などもあり、レコメンド施策といってもたくさんの施策が存在します。

店舗や商材にあったベストなレコメンドをつけていくことが、客単価アップの近道…そして売上アップへの道になります。

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