楽天市場に導入された「39ショップ」制度ですが、送料無料ラインが3,980円と、低価格帯になりました。以前のネットショッピングと言えば、平均客単価より少し上に送料無料ラインを設定し、『あともう少しで送料無料です』と謳って、客単価アップを狙うことができました。
しかし、店舗の商品価格帯などが考慮されない、楽天市場共通の送料無料ライン(3,980円)が主流となった今、どのようにして「追加購入」「ついで購入(ついでに買っておこう)」を促すかを考えていく必要があります。ここで登場するのが、クーポン施策になります。
顧客の思考を「貰ったクーポン…使わないと損した気分」に、つなげられたら、そのクーポン施策は成功です。

客単価をあげるためのクーポン施策

3,980円の送料無料ラインでも、負担が大きくない店舗は問題ありませんが、3,980円前後を1つだけ買われた際、お店として利幅が少ないなどの問題がある店舗は、できるだけ早くクーポン施策を動かしていく必要があります。

考え方1

送料負担をしても問題ない購入金額の確認です。この価格は店舗によって違うと思います。商品の利益率なども計算に入れる必要があります。利益率が全商品同じ…という店舗はなかなか無いと思います。どの商品を買われるかがわからないので、平均利益率をだすなどして計算し、できるだけ購入してほしい客単価を利用条件にしたクーポンを発行します。
この際、クーポンオファーの分も計算にいれて、利用条件をつけます。

考え方2

毎回1つずつ購入している顧客に対し、毎回送料負担しているとしたら、2個1度に買っていただくことで、送料1回分の負担が無くなったと考えます。
リピーター商品であれば、オファーをつけたとしても「もともとかかるはずだった送料の負担が減った分、顧客に還元できる」はずです。

作るクーポン例

・2個購入で利用できる〇円OFF/〇%OFFクーポンを発行する
・3個購入で利用できる〇円OFF/〇%OFFクーポンを発行する
 ※購入する個数が増えれば増えるほど、オファーが高くなるように設定します。

・〇円以上購入で利用できる〇円OFF/〇%OFFクーポンを発行する
・〇円以上購入で利用できる〇円OFF/〇%OFFクーポンを発行する
※購入する金額が増えれば増えるほど、オファーが高くなるように設定します。

利用条件の価格帯は、客単価より少し上を狙い、あと少し買うだけでよい状態にすることで、ついで買いのハードルは減ります。購入する額や個数を増やすことでよりお得なクーポンを作るなど、複数で展開したほうが、より顧客にクーポンを利用させやすくなります。

クーポン施策と同時に行うべきこと

クーポンを発行しただけでは、施策としては不十分と言えます。
クーポンが取得できるように、またクーポンがあることが解りやすいようにする必要があります。

商品名メンテナンス

楽天市場では、商品名の運用ルールが決まっていますが、ルール厳守ではなく、現在はまだ推奨となっているので、イベント中(クーポンがある期間だけ)であれば、商品名の1番最初に「クーポン配布中」と設置してみましょう。クーポン公開設定であれば、検索画面にもクーポンバッジが表示されるのですが、条件に準拠した商品しかクーポンバッジは表示されません。つまり、【〇個購入で〇円/〇%OFF】クーポンは表示されません。金額【〇円以上のご利用で〇円/〇%OFF】クーポンも、条件以上の金額の商品にしかバッジは掲載されません。「クーポン」で検索する人の対策にもなりますし、クーポン情報を商品名に追記します。

ページ内クーポン表示

楽天市場では、クーポンを公開設定で登録した場合、自動で配布中クーポンがあれば表示されますが、楽天市場での買い物に不慣れな人もいますので、ページ内でクーポンが取得できるようにします。ページ内にクーポン配布中のバナーや、お得なクーポンがあることをアピールしたコンテンツを設置し、取得を促します。

ページ内レコメンドの調整

個数や金額条件をクリアしやすいような商品群を、レコメンド表示させましょう。お得な商品や、金額や個数調整がしやすい低価格商品、購入してほしい商品などを、各商品ページに載せておきます。「ついで買い」を促すためには、まとめて買う行為が手間であってはいけません。できるだけ簡単に条件がクリアできるよう、事前にレコメンドも整備しておく必要があります。

客単価アップを狙うためのクーポンオファー

クーポンについてのノウハウを紹介してきましたが、クーポンの利用はオファー内容もとても大切です。利用条件をつけることで、客単価アップを狙うわけですが、できるだけ条件が簡単にクリアできそうな無理ない範囲の条件を設定することが大切です。また、オファー内容についても、「せっかくだから取得しておこう。」や「使わないまま使用期限が切れてしまうのがもったいないなぁ」と思わせるオファーにしておくことも大切です。
クーポンが使いたくなるような内容、使いやすいような整備が必要です。

クーポン施策は1度実施のテンプレートを作ってしまえば、定期的に運営していきやすい施策です。ぜひ、クーポンを活用した客単価アップに挑戦してみましょう

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