商品の販売経路拡大のために、実店舗だけでなく、ネットショップの開店を視野に入れている経営者も多いのではないでしょうか。自社のECサイトだけでなく、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなどの大手モール型ECサイトへの出店を考えたときに、どのくらいのコストがかかってくるのかは気になるところですよね。
2024年6月に基本出店料が変更になります。
今回は「楽天市場」に出店した際にかかる出店料とシステム利用料についてご紹介します。
楽天市場の出店料
楽天市場には4つの出店プランがあります。
初期登録費用は、全プラン共通で「60,000円(税抜)」です。
出店プラン | 基本出店料(月額固定費・税別) | |
変更前 | 変更後 | |
メガショッププラン | ¥100,000 | ¥130,000 |
スタンダードプラン | ¥50,000 | ¥65,000 |
プレミアムライトプラン | ¥39,800 | ¥52,000 |
ライトプラン | ¥39,800 | ¥52,000 |
がんばれ!プラン | ¥19,500 | ¥25,000 |
Ichiba Basic Shop Open Plan | ¥50,000 | ¥65,000 |
出店プランの選ぶポイント
①目標とする月間売上
まずはがんばれプランで始め、月間売上が約178万円を超えた際に、スタンダードプランに変更するのが一番お得です!
※月間売上高に対するシステム利用料が割安のため
②登録できる商品の数
商品数が多いほど、店舗への入り口が増えユーザーが店舗にアクセスする機会が増えます。
メガショッププランを選べば、無制限に登録可能!
出店時にかかる初期費用
・がんばれ!プラン
初期登録費用:60,000円
月額出店料:300,000円(25,000円×12カ月分)※12カ月分一括払いのため
合計:360,000円
・スタンダードプラン
初期登録費用:60,000円
月額出店料:390,000円(65,000円×6カ月分)※6カ月分一括払いのため
合計:450,000円
・メガショッププラン
初期登録費用:60,000円
月額出店料:780,000円(130,000円×6カ月分)※6カ月分一括払いのため
合計:840,000円
・ライトプラン
初期登録費用:60,000円
月額出店料:156,000円(52,000円×3カ月分)※3カ月分一括払いのため
合計:216,000円
こうして金額を算出すると、「がんばれ!プラン」で出店した方が良さそうに見えますが、実はこれからご紹介するシステム利用料も鑑みると、「スタンダードプラン」の方がおすすめです。
※金額的に一番安価なのはライトプランですが、3カ月契約なのでおすすめしません。
楽天市場のシステム利用料
このシステム利用料が一番ややこしいのですが、一番重要です。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | ライトプラン | |
パソコン経由 | 月間売上高の 3.5〜6.5% |
月間売上高の 2.0〜4.0% |
月間売上高の 2.0〜4.0% |
月間売上高の 3.5〜5.0% |
モバイル経由 | 月間売上高の 4.0〜7.0% |
月間売上高の 2.5〜4.5% |
月間売上高の 2.5〜4.5% |
月間売上高の 4.0〜5.5% |
プランごとに月間の売上に応じて、システム利用料のパーセンテージが異なります。
システム利用料の料率は、下記の3つによって変動する仕組みになっています。
・注文経由がパソコンかモバイルか
・1注文あたりの平均単価(平均バスケット単価)
・月間売上高
例)月間売上が100万、平均単価5,000円 の場合
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | ライトプラン | |
パソコン経由 | 26,000円 | 16,000円 | 16,000円 | 26,000円 |
モバイル経由 | 41,500円 | 27,000円 | 27,000円 | 41,500円 |
「スタンダードプラン」と「メガショッププラン」は月間売上高に対する料率が低くなっているため、月の売上が高いほどコストが抑えられます。
月商178万円を超える場合は「スタンダードプラン」が一番おすすめのプランになります。
楽天市場のシステムサービス利用料
システム利用料の他にも「システムサービス利用料」というものがあります。
楽天ポイント
全プラン共通:楽天会員が購入した代金の1.0%
楽天市場で商品を購入した際に付与されるポイントのことで、店舗側は1.0%を負担することになっています。
モールにおける取引の安全性・利便性向上のためのシステム利用料
全プラン共通:月間売上高の0.1%
お客様に安心・安全・便利に楽天市場を使用してもらうシステム開発や窓口の運用などの環境整備に利用される費用になります。
楽天スーパーアフィリエイト
全プラン共通:
1.アフィリエイトを経由した売上および商品のジャンルに応じて2.0%~8.0%
2.パートナーへの成果報酬合計×適用料率(成果報酬の合計に応じて15%~30%)
楽天市場ではアフィリエイトという仕組みを使用して、楽天市場外の多くのサイトに楽天市場の宣伝をだしています。アフィリエイト経由で商品が売れた場合、アフィリエイト広告を掲載してくれたアフィリエイターに成果報酬で金額が支払われます。
楽天ペイ(楽天市場決済)
以前はクレジットカード決済、電子マネー決済、コンビニ決済などの決済方法ごとに利用料が設定されていましたが、現在では、決済に対するお客様の不安を払拭し、店舗の決済関連業務の負荷を軽減することを目的として、楽天市場が決済処理業務を代行してくれています。それがこの「楽天ペイ」として統一されています。
楽天ペイ利用料は「月間決済高」と「平均決済単価」により変動がありますが、
決済価格の2.5%?3.5%となります。
その他のオプションサービス利用料
R-SNS(アール・エス・エヌ・エス)
月額固定費:3,000円(税抜)
Instagram、Facebook、LINE公式アカウント、ROOMなどのSNSを通して、楽天市場の店舗ページを広めていく情報発信ツールです。
R-Mail
基本料金(月額):無料
メール配信料:1通あたり1円(税別)
※無料配信枠を使用すれば、無料利用も可能
楽天市場からメールマガジンを配信するツールです。
キャンペーン情報やセール情報など、お得な情報をお客様へお知らせできます。
まとめ
出店後の店舗運営では、上記に記載した出店料とシステム利用料に加え、売上を作るための施策として広告費などの費用が必ず発生します。商材やブランド・お店の知名度により、かけるべき広告費も異なりますが、出店したばかりのお店はもちろん売上がないので、まずはお客様の目に留まるように露出を増やしていく必要があります。そのための広告費は必ず発生するので、出店料とシステム利用料だけ払っておけばOKといったことではありません。
楽天市場だけでなく、どのモールで出店・店舗運営を行う場合でも必要な経費の算出を行い、収支バランスをチェックしましょう。
※金額はすべて、2024年6月1日時点のものです。
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